衣川晃弘大先生の見聞会講話集「21世紀を幸せに生きる」第9巻より
2016年(平成28年)5月27日 ベストグループ甲信越見聞会 ①
世の中で成功する方と失敗する方がおられます。これから、幸せになる方と幸せにならない方を柿の木にたとえて、分かり易く説明させて頂きます。
ベストグループの本部がある恵の里には、柿の木が十二本あります。そのうち一本の柿の木は、何度植え替えても、植え替えても枯れるのです。それは土壌が悪いからです。
実る木は赤色の心(激(げき)性(せい))、実らない木は黒色の心(鈍性(どんせい))で表します。鈍性(黒色、失敗者の心)を細い木で表します。細い木は実りが少ないのです。つまり、心が鈍性の方は実りが少ないのです。
しかし鈍性な人は、自分が苦しい人生を歩んでいることさえも知っていないのです。落ち込んでしまったら、自分が苦しいことも分からないのです。だから、そこから脱却したいとも思わないのです。善悪正邪さえも分からないのです。わざわざ損の道を選んで歩んでいるのです。
私もその経験があるのです。人から見たら「あの会社は潰れるだろう」と分かるのですが、本人は潰れると思っていないのです。その会社で働いている方を見ても、活き活きしていないのです。会社を見たら分かるのです。
事業家時代に会社が潰れかけた時、私は苦しい人生を歩んでいることも知りませんでした。道徳の大切さも忘れて、命の存在や見えない存在も忘れていたのです。つまり、道徳を知らない、命の存在や見えない存在も知らない方、否定する方を鈍性と言うのです。
私は黒色の心になった時、自分のことしか考えていませんでした。黒い心になった時は、「社会や人類の役に立ちたい」「素晴らしい人財をお育てしたい」という思いも、あまりありませんでした。ただ食べることだけに必死だったのです。よく見ると、人間性が優れなくなっていたのです。
社会でも力が発揮できなくなっていたのです。善悪正邪の判断も弱く、小さなことでいつも揺れていたのです。これが鈍性です。
この時に病気にもなり易いのです。ネガティブで批判的で、いつも自分や家族のことしか興味がないものだから、いつも心が揺れているのです。その結果、細胞にも色々なことが起こるのです。
赤色の心の方は一時的成功者です。一時的成功者は激性と言って、欲望が強い方です。激性を柿の木でたとえると、幹が太く、実りが多い時もあれば、少ない時もあります。今は成功していても、必ず失敗の人生を経験するのです。なぜなら、成功の反対は失敗だから、必ず失敗の人生を歩むのです
人間は健康な時もあれば、病気になることもあるのです。仕事が上手くいく時もあれば、上手くいかない時もあるのです。家族にも色々なことが起こるのです。人間はいつも何かが起こるから、何かに縋りつくように創られているのです。
体も、仕事も、家族も、何もかも良い時がずっと続く時があります。その時に、見えない存在を忘れるのです。このように、成功しても必ず失敗するように創られているのです。そして、失敗して立ち上がる方は、ほんの僅かな方なのです。
一度落ち込んだら、立ち上がるのは大変です。柿の木でも、木が枯れたら土壌改良をして肥料を替えたり、育て方を変えたりして色々手を加えないと、実は実らないのです。つまり、生き方を変えるしかないのです。放っておいたら黒色の心のままなのです。
黒色の心の時に、多大な艱難辛苦が起こるように創られたのです。その時に気づかなければ、そのまま破滅の人生を歩むのです。今、病気になる方が多いでしょう。この世のことで苦しんでいる方も多いでしょう。黒色の心の方は十名中八、九名おみえになるのです。
赤色の心の方は、成功している間は道徳に沿って生きておられるのです。だから、成功している方は善悪や正邪の判断がはっきりとして、「悪いことをしたくない」「これは良いことだ」と判断するのです。良い時は「お金のために人生を売りたくない」とはっきりと言います。
しかし、赤色の心の人をよく見ると、道徳を認めるのですが、命の存在や見えない存在を知らないのです。そして、真理も知らないのです。命や真理を否定しないのですが、「あなたたちは良いことをしていますね。がんばって下さい。私は、今は成功しているから学びません」と言うのです。
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